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開館中

Keijiro Kai 甲斐啓二郎

骨の髄

Supported by Fujifilm

セノグラファー:木村松本建築設計事務所

くろちく万蔵ビル

11:00–19:00 休館日: 4月17日・24日、5月1日・8日

※入場は閉館の30分前まで

大人: ¥ 1,000

学生: ¥ 800 (学生証の提示をお願いします。)

パスポートチケット、単館チケットの詳細はこちら

 スポーツ写真を撮影する甲斐は、2012年、イングランドの北部のアッシュボーンという街で、年に一度数百年以上前から行われているシュローブタイド・フットボールというキリスト教の祭を訪れます。街全体をフィールドにしてボールを奪い合い、時に乱闘もありながらもボールをゴールに投げ込むことを目指すこの祭は、フットボール(サッカーやラグビーなど)の原型とも言われています。甲斐は「祭には人間の根源的な部分が隠されているのではないか」と思い、以来、ジョージア、南米、日本など、さまざまな地域に古くから伝わる格闘的な奇祭を撮影しています。 
 本展では、シュローブタイド・フットボールを撮影した〈Shrove Tuesday〉、東ヨーロッパのジョージアにて復活祭に行われるLeloという祭を撮影した〈Opens and Stands Up〉、岩手、三重、岡山、群馬のはだか祭を撮影した〈綺羅の晴れ着〉、長野の野沢温泉の道祖神祭りを撮影した〈手負いの熊〉、愛知の鳥羽の火祭りを撮影した〈一条の鉄〉を発表します。また1階では、〈骨の髄〉〈手負いの熊〉〈綺羅の晴れ着〉〈一条の鉄〉の4シリーズを動画に収めた、9分弱の映像を3面の巨大スクリーンにて初公開します。
 甲斐は時には褌(ふんどし)を締め、自身も祭に参加し、もみくちゃにされながらフィルムで撮影します。フィルム交換という「現実に引き戻される瞬間」にだけ、参加者から傍観者になれると言います。そうして写真というメディアを通じて境界を行ったり来たりしたからこそ、半ばトランス状態にあり昂(たかぶ)る衆のむきだしの姿を捉えることができたのかもしれません。
 「人間には目に見えないものにすがる特性があります。何に向かって走ったり暴れたりしているのか、当人すら意識していないかもしれないけれど、その何かのためにがむしゃらになる祭という存在が、1年に1回人間には必要なのかもしれません。この作品を見て、体のなかがぞわぞわと震えるような経験をして、言葉にならない感覚を体感してくれたら嬉しいです」と甲斐は語ります。古今東西問わず、人間を惹きつけてやまない、祭という営み。甲斐の作品は、祭を通じて、人間とは何かという本質的な問いを浮かび上がらせます。

<span class="u-italic400">Ashes to Ashes, Aichi,</span> 2023 © Keijiro Kai

Ashes to Ashes, Aichi, 2023 © Keijiro Kai

<span class="u-italic400">Clothed in Sunny Finery, Okayama,</span> 2018 © Keijiro Kai

Clothed in Sunny Finery, Okayama, 2018 © Keijiro Kai

<span class="u-italic400">Opens and Stands Up, Shukhuti, Georgia,</span> 2016 © Keijiro Kai

Opens and Stands Up, Shukhuti, Georgia, 2016 © Keijiro Kai

Fees 入場料

大人: ¥1,000

学生: ¥800 (学生証の提示をお願いします。)

会期中1回、全会場に入場できる特別パスポートチケットもございます。
詳しくはこちらをご覧ください。

artist アーティスト

Keijiro Kai 甲斐啓二郎

1974年福岡県生まれ。2002年東京綜合写真専門学校を卒業。現在、同校非常勤講師。
大邱フォトビエンナーレ(韓国 2016)、Taipei Photo(台湾 2018)、Noorderlicht International Photography Festival(オランダ 2019)、T3 Photo Festival Tokyo(東京 2024)などのフェスティバルやグループ展に参加。個展多数。写真集に『Shrove Tuesday』(TOTEM POLEPHOTO GALLERY 2013) 、『手負いの熊』(TOTEMPOLEPHOTOGALLERY 2016)、『骨の髄』(新宿書房 2020)、『綺羅の晴れ着』(ZEN FOTO GALLERY 2023)がある。
2016年、写真展「手負いの熊」「骨の髄」で第28回写真の会賞を受賞。2020年、写真集『骨の髄』にて、第20回さがみはら写真賞を受賞。2021年、同写真展にて第45回伊奈信男賞を受賞。

Venue 会場

くろちく万蔵ビル

開館時間

11:00–19:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日

4月17日・24日、5月1日・8日

住所

〒604-8214 京都市中京区新町通錦小路上ル百足屋町 374-2

アクセス

阪急烏丸駅/地下鉄四条駅下車、24番出口より西へ四条新町北へ

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