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Adam Rouhana アダム・ルハナ

The Logic of Truth

キュレーター:タウス・ダマニ
セノグラファー:Spinning Plates
サウンドデザイナー:ジュリーヌ・ハダヤ

八竹庵(旧川崎家住宅)

10:00–19:00 休館日: 無休

※入場は閉館の30分前まで

入場無料

パスポートチケット、単館チケットの詳細はこちら

 「The Logic of Truth」は、私たちが知る現実の基盤を揺るがし、物語がいかに論理の力によって形成されているかを探求する展覧会です。この展覧会の中心には2つの問いがあります。ひとつはパレスチナの人々の母国での主権に関わる問い。もうひとつは、写真が客観的な現実を捉える上で果たす役割に関する問いです。本展は、歴史の操作や真実の歪曲について深く掘り下げ、帝国主義や植民地主義の力によって書き換えられ、あるいは消去されてきたサバルタン(従属的階層)の歴史に、パレスチナの実例を通して光を当てています。
 本展では、パレスチナ系アメリカ人の写真家、アダム・ルハナのレンズを通して、パレスチナに対する新たな視点を提示し、主要メディアによって描き出されるパレスチナ像とは異なるイメージの領域へと踏み込みます。ルハナの作品は、コーヒーをすする老人や楽しそうに遊ぶ子どもたち、家族の団らんなど、メディアにあまり取り上げられない親密な日常の光景を捉えています。こうした何気ない瞬間に、過酷で暴力的な占領下でしなやかに生き抜く人々の抵抗が表れるのです。そしてパレスチナ人の暮らしにフォーカスを向けながら、同時に軍事占領下の厳しい現実にも光を当てています。占領政策は、医療へのアクセスから教育の機会、経済活動に至るまで、人々の生活のあらゆる局面に大きな影響を及ぼしています。ルハナの作品は、日々の暮らしの美しさを称えると同時に、その裏側で続いている占領軍・入植者による暴力への抵抗の両方を映し出します。パレスチナ国旗の色を反映したスイカのモチーフなど、象徴的なイメージが抵抗の精神を浮かび上がらせます。
 これは、抑圧されてきたパレスチナの歴史を記録する「もうひとつの物」でもあります。ルハナの写真は、観る者のパレスチナに対する固定概念を問い直し、「もうひとつの真実」への扉を開きます。
文:タウス・ダマニ

© Adam Rouhana

© Adam Rouhana

© Adam Rouhana

© Adam Rouhana

© Adam Rouhana

© Adam Rouhana

Fees 入場料

入場無料

会期中1回、全会場に入場できる特別パスポートチケットもございます。
詳しくはこちらをご覧ください。

artist アーティスト

Adam Rouhana アダム・ルハナ

1991年アメリカマサチューセッツ州ボストン生まれ。エルサレムとロンドンを拠点に活動するパレスチナ系アメリカ人のアーティスト兼写真家。オックスフォード大学で修士号を取得。彼の作品は『ニューヨーク・タイムズ』『Aperture』『Dazed』などに掲載されている。ルハナの作品は、彼の主観的なレンズを通して、パレスチナが持つあらゆるコンテクストの中にあるオリエンタリズムを脱構築している。アメリカで育った西洋人として、アラブ人として、そしてカメラを構えるパレスチナ人としての自分の立場を問うている。
ルハナの作品は過去のテーマを内包しながら新たな物語を語ることで、パレスチナの同時代的な立ち位置を創出し、能動的な自己決定の倫理を体現するパレスチナの人びとの生活を表現として昇華している。ルハナは多くの場合、祖母が営む果樹園の風景や、パレスチナで過ごした幼少時の記憶にある家庭の暮らしからインスピレーションを受け作品を制作している。

Venue 会場

八竹庵(旧川崎家住宅)

開館時間

10:00–19:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日

無休

住所

〒604-8205 京都府京都市中京区三条町340

アクセス

地下鉄烏丸線または東西線「烏丸御池」駅 6番出口から徒歩5分
地下鉄烏丸線「四条」駅または阪急「烏丸」駅 22・24出口から徒歩8分

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